三浦貴大が『エール』(第39回)で熱演を披露、思わず泣いてしまった

俳優

(39)「紺碧(ぺき)の空」

『エール』が面白い。毎回どこかで笑わせてもらっているが、第39回は泣いてしまった。早稲田大学・応援部団長の田中隆役、三浦貴大(みうらたかひろ)の熱演が光ったからだ。

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デビュー時から演技が下手だという記憶がない

三浦貴大はいい役者だと思う。プロフィールを見る限り、初めて見た連ドラは『運命の人』(2012年)。しかし、覚えていない。デビュー時は山口百恵(現・三浦百恵)の息子という色眼鏡で見ていた。ただ、どの作品も下手くそで見ていられないという記憶がない。

実力は若手俳優の中でもトップクラス

ANORE INC.
ANORE、アノレ、三浦貴大、RAILWAYS、神酒クリニックで乾杯を、リバース、銀座ダイヤモンドシライシ、TWO WEEKS

現在34歳。所属事務所はアノレだ。公式サイトのトップに記載されているのは浅野忠信。しかし、いまの実質的な柱は三浦貴大だろう。あらためて出演作を調べてみたが、主要な放送帯の主演ドラマがない。主要キャストかワンポイントのゲスト出演。便利な使われ方だ。お母さんが若くして大スターだったので、キャリアに大きな開きがある。ただ、実力は若手俳優の中でもトップクラスだと思う。

動と静の対比、名シーンが生まれた

『エール』では素の三浦貴大とは違うような、馬鹿な応援部団長の役。暑苦しい役は苦手だが、彼の演じているキャラクターは好感が持てる。一本筋が通っていて、人間に深みがあるからだ。それもうまく演じているから、そう見えるのだろう。感動のシーンはラストに訪れた。隆は新しい応援歌に賭ける思いを、大粒の涙を流しながら裕一(窪田正孝)にぶつける。一方、裕一は目を真っ赤にして隆の思いにこたえる決意をする。動(三浦貴大)と静(窪田正孝)の対比。お涙頂戴の押しつけがましさがない名シーンが生まれている(陰で二人の会話を聞く妻の反応も感動を深めている)。

三浦貴大の主演ドラマが見てみたい

本人は嫌かもしれないが、山口百恵の息子だから応援したいという潜在的なファンは多いと思う。人気先行より実力重視。そろそろ、三浦貴大を主演にした連ドラで一発狙ってみるのも面白そうだ(華やかなヒロインは必須だが)。

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この記事を書いている人

シュン(@shundrama)。ドラマ好きなおやじ。これからブレイクする俳優や女優を見つけることをライフワークとしている。