今クールの連ドラは何気に良作が目立つ。そのような中、松本潤主演の『99.9-刑事専門弁護士-』がスタートした。初回の視聴率は15.5%。ようやく、数字と内容が連動する作品が登場した。
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『民王』木村ひさしの演出力が冴えわたる
以前だったら木村拓哉が演じるような役柄だ。型破りの検察官が弁護士に置き変わっただけ。それを感じてしまったら冷めてしまうものだが、普通に面白いのである。ストーリーは流れるように進み(脚本:宇田学)、しかもテンポがいい。真面目すぎず、適度に笑える小ネタをはさむセンスもいい。これが快作『民王』(2015年)を手掛けた木村ひさしの演出力なんだろうね。
香川照之はいいパートナー
初回はクールに弁護士を演じていた松本潤だが(どこかで怒りを爆発させる回があることを予感させた)、それを引き立たせているのはやっぱり香川照之だ。
まさに抜群の安定感。まわりがどのように演じてきても、優れた役者の感性ですっと立ちまわれる引き出しの多さを感じさせる。松本潤は本当にいいパートナーを得たと思う。まあ、それができるのもジャニーズ・嵐の、松本潤の実績によるもの。これが第一線で活躍しているタレントの底力なんだろう。
2016年のトップを狙える作品
昨年の連ドラ平均視聴率トップは18.5%を記録した『下町ロケット』だった。『99.9-刑事専門弁護士-』は同じTBSの日曜劇場枠で、脇を固めているのも渋いオヤジ(榮倉奈々も予想以上に魅力的)。十分に2016年のトップを狙える作品であることは感じられた。『99.9-刑事専門弁護士-』は松本潤の新たな代表作になることは間違いないね。
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