亀梨和也が『怪盗 山猫』で演じるキャラクターが魅力的

俳優

亀梨和也が主演を務める日本テレビの連続ドラマ『怪盗 山猫』が始まった。初回の視聴率は14.3%。なかなかいいスタートを切ったが、最終的に視聴率なんてあてにならないものだ。それよりも、彼の俳優としての可能性についてあらためて興味を持ったので触れておこうと思う。

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最終的には平均10%台で落ち着くか

まず初めに、今回の視聴率について気になる人がいるだろうから、僕なりの考えをまとめてみる。以下、亀梨和也が主演を務めた最近の連ドラの視聴率について。

『妖怪人間ベム』(2011年)→初回18.9%、平均15.6%
『東京バンドワゴン~下町大家族物語』(2013年)→初回8.8%、平均7.1%
『セカンド・ラブ』(2015年)→初回8.2%、平均7.1%

次に『怪盗 山猫』が放送されている土曜夜9時枠について、昨年のデータを挙げてみる。

『学校のカイダン』→初回9.0%、平均9.3%
『ドS刑事』→初回12.7%、平均9.3%
『ど根性ガエル』→初回13.1%、平均8.0%
『掟上今日子の備忘録』→初回12.9%、平均9.8%

『セカンド・ラブ』は深夜枠の連ドラだから仕方がないが、『東京バンドワゴン~下町大家族物語』はひどすぎた。一方、日テレの土曜夜9時枠は初回二桁をとり、最終的に一桁になるのが通例。その中でも『怪盗 山猫』の数字がよかったのは、結局のところ亀梨和也が潜在的に持っている数字だと思う。まだタレントとして力があることを証明したのだ。しかし、前述したように視聴者はかなり離れていくので、最終的には平均10%台で落ち着くと予想している。

好きな主演作は『野ブタ。をプロデュース』

さて、ここから演技者としての亀梨和也に話題を移そう。僕が彼の主演作で好きだったのは『野ブタ。をプロデュース』(2005年)だ。ここでは主人公の桐谷修二に扮し、表と裏の顔をあわせ持つ難しいキャラクターを見事に演じていた。まだ俳優として駆け出しの頃だったので非凡なセンスを感じた。その後の出演作を見ても、この時の印象は変わっていない。しかし、僕の中でタレントとしての鮮度が落ちてきたため、次第に彼に対して興味がなくなってしまった。だから放送前も『怪盗 山猫』には関心がなかった。彼に限らず他のキャストも新鮮味はなし。あえていえば、旬の女優である広瀬すずが出ていることくらい。しかし、初回で彼が演じている山猫を見てハッとした。

「このキャラクター、面白い」。

もう一段、俳優として突き抜けるか

多少やりすぎ感はあるが、彼は下手じゃないから惹きつけられるのである。テキトーな部分と影の部分が存在し、キャラクターとして魅力がある。さらに、他のキャストも何ともいえない魅力が漂っていて、総体的に安定感が出ている。これは思わぬ掘り出し物だった。山猫に扮する亀梨和也が他のキャストにいい影響を及ぼしているんだと思う。もう一段、俳優として突き抜けることができるのか。『怪盗 山猫』であらためて亀梨和也に注目してみたい。

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この記事を書いている人

シュン(@shundrama)。ドラマ好きなおやじ。これからブレイクする俳優や女優を見つけることをライフワークとしている。