カメレオン俳優・草なぎ剛の『スペシャリスト』が相変わらず面白い

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草なぎ剛主演の『スペシャリスト』が始まった。初回の視聴率は17.1%で第2話が12.5%。『怪盗 山猫』の動向は気になるが、2016年冬クールの平均視聴率トップは『スペシャリスト』で決まりそうだ。

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テレビ朝日は刑事ドラマが得意

巷ではSMAPの解散報道が後押ししているという見方がある。でも、そんな理由で連続ドラマを毎週見続けることはできないだろう。単純に面白いから支持されているのだ。

元々、単発ドラマとして放送された時の第1弾が19.4%で第2弾が16.1%。勝算があっての連ドラ化だったわけだ。それにテレビ朝日の刑事ドラマはとにかく強い。固定ファンがしっかりと付いている。『スペシャリスト』の脚本家は2人いるが、中心となる戸田山雅司は『相棒』や『科捜研の女』を手掛けてきたのでストーリー展開に安定感がある。

草なぎ剛の連ドラは視聴率が安定

そして、何といっても草なぎ剛だ。とにかく、彼の連ドラは視聴率が安定している。以下、最近の3作。

『37歳で医者になった僕~研修医純情物語~』(2012年)→平均13.0%
『独身貴族』(2013年)→平均11.4%
『銭の戦争』(2015年)→平均13.4%

イメージを固定化させない役選びが功を奏する

個人的に彼の出演作では「僕シリーズ」が大好きだった。しかし、役者が第一線で活躍し続けるには、イメージが固定化するのは危険。そのような中、いい人キャラクターを脱却するべく臨んだヤクザ役の『任侠ヘルパー』は見応えがあり成功した(映画化までいったが興収的には不発)。今度の『スペシャリスト』は初の刑事役(多分)。しかも結果的に冤罪だったが、刑務所に服役していたという変わり者だ。

泥酔して全裸で捕まった過去もいまとなっては芸の肥やし。草なぎ剛は様々なキャラクターを自分のものにしてしまう優れた演技勘を持ちあわせ、いまもなお進化を続けている稀有な俳優だ。

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この記事を書いている人

シュン(@shundrama)。ドラマ好きなおやじ。これからブレイクする俳優や女優を見つけることをライフワークとしている。