『わたしを離さないで』は女王・綾瀬はるかの新たな代表作になるか

女優

もうずいぶん前のことになるが、2016年に綾瀬はるか主演の『精霊の守り人』が放送されることが発表された(4Kテレビの普及に向けて、綾瀬はるかの『精霊の守り人』が始動)。当然のごとく、今年彼女はこれに集中していくのかと思っていたら、1月15日(金)の夜10時から放送されるTBSの連続ドラマ『わたしを離さないで』で同局初の単独主演。2015年年末の紅白では司会を務め、まるで綾瀬はるかが通用する最後の最後までその力を絞りとろうとしているようで、本当に可哀そうになってくる。

傑作ドラマ『白夜行』と似た匂いがする

もう結婚して(誰と?)引退させてあげた方がいいのではないかと余計な心配をしてしまうが、『わたしを離さないで』は傑作の予感がするドラマだ。予告編を見る限り、彼女が出演していたやはり傑作ドラマ『白夜行』(2006年)の匂いがする。ひとまず作品データを紹介しておこう。

原作:『わたしを離さないで』カズオ・イシグロ
脚本:森下桂子(『天皇の料理番』『JIN -仁-』シリーズ、『白夜行』『世界の中心で、愛をさけぶ』)
音楽:やまだ豊(『天皇の料理番』)
プロデュース:渡瀬暁彦(『アリスの棘』『S -最後の警官-』)、飯田和孝(『半沢直樹』)
演出:吉田健(『アルジャーノンに花束を』『ATARU』『運命の人』)、山本剛義(『Nのために』『家族狩り』『名もなき毒』『夜行観覧車』)、平川雄一朗(『天皇の料理番』『JIN -仁-』シリーズ、『白夜行』『世界の中心で、愛をさけぶ』)
キャスト:綾瀬はるか、三浦春馬、水川あさみ、鈴木梨央、中川翼、瑞城さくら、エマ・バーンズ、本間日陽和、濱田ここね、小林喜日、石川樹、山野 海、真飛聖、伊藤歩、甲本雅裕、麻生祐未

原作はカズオ・イシグロのベストセラー

原作は英国で100万部を超えるベストセラーとなったカズオ・イシグロの同名作。僕は映像作品を見る前に原作を読まない主義なので、肝心な部分は知らないし知ろうとも思わない。内容はある秘密を持って生きてきた3人の運命が絡み合うヒューマンラブストーリーのようだ。カズオ・イシグロの映像化では映画『日の名残り』(1994年)がとても素晴らしかった。これだけでも期待は高まるが、さらに、やはりというべきか『白夜行』を手掛けたスタッフが関わっていた。

2016年冬クールは綾瀬はるか主演作に注力か

TBSといえば2015年は『下町ロケット』が平均18.5%の視聴率を記録して成功を収めた。当然、2016年冬クールの日曜劇場にも期待が高まる。ところが、今度はいまさらな香取慎吾が主演の『家族ノカタチ』(ヒロインの上野樹里はいいが)。内容はいいのかもしれないが、キャスティングには拍子抜けしてしまった。一方、この『わたしを離さないで』は日曜劇場で実績を残してきたスタッフが集結。2016年冬クールは綾瀬はるか主演作にかけている印象を持った。

新旧女王対決にも注目

一方、僕はこのサイトで月9『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』を推してきている。勝敗はどうでもいいが(特に視聴率)、内容はどちらにも期待してしまう。まあ、世間は新旧女王対決~有村架純×綾瀬はるか~で盛り上がるんだろうね。

久々に笑顔がなさそうな役

まだ視聴率が取れていた時代、『白夜行』は平均12.4%で終えた。内容は真っ暗。当時の綾瀬はるかは人気急上昇中。冷酷な役が似合わないといわれていた。『わたしを離さないで』も久々にほとんど笑顔がなさそうで、ある意味新鮮な役。しかし、今度は繊細で心優しきキャラクターである。さて、いろいろな面で結果やいかに。やはり2016年も女王・綾瀬はるかから目が離せない。

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この記事を書いている人

シュン(@shundrama)。ドラマ好きなおやじ。これからブレイクする俳優や女優を見つけることをライフワークとしている。