成宮寛貴が電撃引退、心に残るドラマは『幸福のスープはいかが?』

2016年12月9日(金)、衝撃のニュースが日本中を駆け巡った。「成宮寛貴(なりみやひろき)が芸能界を引退」。あまりにも突然で、その衝撃は想定の範囲内だったSMAPの解散以上だった。まだまだ俳優としてはこれからの中での引退。あらためて、そのキャリアを振り返ってみたが、僕の中でぼんやりと心に残っている主演ドラマがある。NHKで放送された特別ドラマ『幸福のスープはいかが?』(2009年)だ。

『ハチミツとクローバー』も好きだった


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俳優としては2000年のデビュー直後から話題作に出演。好きだった連ドラは順調にキャリアを積んでからの作品で『ハチミツとクローバー』(2008年)だ。成宮寛貴は主人公の花本はぐみ(成海璃子)を想う森田忍に扮し、繊細な演技ができる役者という印象を持った。作品によっては悪役を演じることもあったが、やっぱり彼はナイーブな役が一番しっくりくる。というのも、どんな時でも寂しげな目をしていて、何か満たされていない印象を受けていたからだ。最近になってわかったのが、相当な苦労人だったということ。そんな境遇が表情に滲み出ていたのかもしれない。

のぼりつめる前の貴重な一作

ちょっと前置きが長くなったのは、『幸福のスープはいかが?』は役者として一皮向けて、後に地上波の連ドラ単独主演作となった『ヤンキー君とメガネちゃん』(2010年)の間に位置する貴重な作品であることを感じてほしかったからだ。これはNHKと香港電台(RTHK)が共同製作した特別ドラマである。あらためて企画背景を調べてみたが、当時、特に香港(例えば映画)がブームだったわけではない。ただ、このドラマが放送された後、彼が日本香港観光交流年親善大使に任命されていたので、これが関係していたのかもしれない。

DVDは未発売、録画保存していた

冒頭で「ぼんやりと心に残っている」と触れたが、そんな印象でどこまで書けるのか不安はあった。しかし、その不安はすぐに一掃された。『幸福のスープはいかが?』をDVDに録画保存していたことに気が付いたのだ。当時はそのくらい好きだったということ。ちなみに、このドラマは発売されていないので、いまとなっては貴重な1枚となった(そのため著作権をクリアできる画像がない。興味がある人はネットで検索してみて)。

牧歌的な雰囲気が漂う佳作

あらためて見返してみて、記憶に残っていた印象はちょっと違っていた。成宮寛貴の出演シーンで、繊細な演技を要求される描写が少なかったのだ。撮影当時は26歳くらい。まだ若くて、粗削りな部分が残っていた。そして、すべてを見終わって、このドラマを保存した理由を思い出した。ヒロインの美蘭(メイラン)を演じた女優、アニー・リウ(劉心悠)が魅力的だったこと。そして、作品全体に流れる、やさしくて温かい空気感が心地よかったことだ。香港との合作だが、イメージとしては一世を風靡した1980年代くらいの台湾映画に近い。2008年のリーマンショック後の暗い世相が背景にありつつも、どこか牧歌的な雰囲気が漂う佳作。常にスポットライトを浴び続けてきた成宮寛貴の出演作としては、異色のドラマといえる。この先、想像されることはあるが、彼の人生は彼のもの。もう引退して普通の人になったのだ。真相を公表したくなければする必要はない。あとはこのドラマの主人公のように、ささやかな幸せを見つけてほしいものだ。

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