大野智が演じる『世界一難しい恋』の鮫島社長がお茶目でカワイイ


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視聴率的に連ドラを取り巻く環境は厳しいものがある。そのような中、新年度第一弾ということもあるのか、今年の春クールは各局とも内容的に力が入った作品が目立っている。その中でも『世界一難しい恋』は12%台の視聴率で好調をキープ。まずまず成功している理由は大野智が演じる鮫島社長の人間臭さにあると思う。

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『怪物くん』チームが再結集

作品的には笑いあり涙ありのラブコメディ。はっきりいって面白過ぎだ。あまりにクオリティが高いので、あらためてスタッフを調べてみた。

脚本:金子茂樹(『きょうは会社休みます。』『ヴォイス -命なき者の声-』『ハチミツとクローバー』『プロポーズ大作戦』)
チーフプロデューサー:松岡至(『臨床犯罪学者 火村英生の推理』『掟上今日子の備忘録』)
プロデューサー:櫨山裕子(『きょうは会社休みます。』『怪物くん』『ホタルノヒカリ』『ハケンの品格』『anego [アネゴ]』)、秋元孝之(『きょうは会社休みます。』『35歳の高校生』『怪物くん』)
演出:中島悟(『きょうは会社休みます。』『ドン★キホーテ』『怪物くん』)、菅原伸太郎(『悪夢ちゃん』)

簡潔にいえば平均14.0%の視聴率を記録した『怪物くん』チームの再結集である。主人公が人の心を理解できず、様々な経験を経て成長していく点は共通している。

公式サイトでトップにクレジットされているのは脚本家の金子茂樹。彼の手掛けた作品では、原作はあったものの『ハチミツとクローバー』(2008年)がよかった。繊細な描写が得意な人という印象がある。今回は原作がないのでオリジナル脚本となる。最高責任者はチーフプロデューサーの松岡至。しかし、『世界一難しい恋』に漂う空気感は櫨山裕子プロデューサーがこれまで世に送り出してきたものに近い。彼女が手掛けた連ドラでいまでも心に残っているのが篠原涼子主演の『anego [アネゴ]』(2005年)。その後も良作をプロデュースし続けている。日本テレビの水曜夜10時といえば、数々の傑作を生み出してきた放送枠。このままいけば『世界一難しい恋』もその仲間入りを果たせるはずだ。

大野智は芸術家として独特な感性を持った人

このようにスタッフはなかなかのもの。いい環境が整っている中で大野智が実力を発揮している、というのがざっくりととらえた背景。ただ、正直なところ彼が演技がうまいかどうかはよくわからない(童顔の役者は下手と思われやすい)。普通の評価軸からは、何かはずれているのだ。それでも、コメディをこなせる人は演技のレベルが高いというのが僕の自論。だから下手ではないはず。『魔王』(2008年)あたりから彼の連ドラを見ているが、いまでも思うのは時折冷めた表情を見せる点だ。

テレビのインタビューで見たが、芸能界を引退しようとしたことがあるという。芸術家として独特な感性を持った人でもあるし、華やかなエンターテインメントの世界は何かが違うと思っているのかもしれない。そういうパーソナリティを考慮すると、時折見せる脱力感のある演技は素の部分が出ているともいえる。いい意味で解釈すれば、いまではある境地に達していて、気負いを感じずに演じられるというべきか。もっと具体的に表現すれば、いつ失敗してもかまわないと腹をくくっている感じ。

ヒロインは波瑠、相手役にも恵まれている

NHKの朝ドラで勢いづいている波瑠がヒロインと相手役にも恵まれた中(彼女も魅力的)、第4話ではボロボロになりながら「好き」の2文字もクリア。恋に不器用、お茶目でカワイイ鮫島社長の今後の動向が楽しみだ。

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