高良健吾の演技が好影響、『いつ恋』の視聴率は上がっていくと確信

『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』の視聴率が予想以上に悪い。初回の視聴率は11.6%で第2話が9.6%。のっている有村架純の主演作というだけで、ある程度の数字がとれると思っていたが甘かった。ただ、いずれは上がっていくと思っている。その鍵を握るのは、やはりというべきかもう一人の主演である高良健吾の存在だ。

彼の話題に入る前に、これまでの印象を綴っておく。

初回を見終わった段階で、期待が大きかっただけにあまりいい印象はなかった。普通、連ドラは最後の方で次回が見たくなるような仕掛けを入れるものだが、僕には感じられなかった。だから第2話の視聴率が落ちたのは納得する。ネット上で感動したという書き込みを目にしたが、全体的に物足りなさが残った。

唯一印象的だったのは、曽田練(高良健吾)が杉原音(有村架純)を乗せた車が、東京に着き(首都高で?)朝焼けが見えるシーン。誰かと朝を迎えた時の大人になったばかりの高揚感というか、昔から惹かれる描写だ。古い例で恐縮だが、僕が好きな映画、『恋人までの距離(ディスタンス)』(1995年)や『ロスト・イン・トランスレーション』(2003年)にも似たような描写、映像感がある。


いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう 1

それでもキャストやスタッフがいいので、最終的にはいい作品になるとは思っている(高良健吾が『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』で主演、2016年の代表作になるか)。しかし、何でこんな作り方をしたのだろうか。公式サイトでもっとも上に掲載されているスタッフが脚本・坂元裕二。当然、彼が作品に及ぼす影響は大きい。数々の実績を残してきたベテランの余裕というか、じっくりと取り組んでいこうとしているのかなあと思った。そして、迎えた第2話。相変わらず、前半が物足りない。一言で青臭いのだ。

キャストが若いので、普通に撮ったら当然の結果である。でも、何となくわかってきた。坂元裕二が描こうとしている世界観をキャストやスタッフ(特に演出家)がつかみきれていないのではと感じたのだ。そして、ようやく僕にもその世界観がわかってきた。それを気付かせてくれたのが高良健吾の演技、曽田練のキャラクターだ。以下、主なシーンを挙げてみる。

・自分の情けなさを噛みしめるように、みんなが立ち去っても一人で腕立て伏せを続けるシーン。
・世話になった祖父(田中泯)に連絡をとらないのは、まだ金銭的な恩返しができないことが理由であるとわかるシーン。
・喫茶店で日向木穂子(高畑充希)と会って話した後、なけなしのお金で会計を済ませようとするシーン。

頑固、ストイック、生真面目。厳しいいまの時代を生きていくには苦労しそうな性格の持ち主だが、ある人から見れば愛すべきキャラクターではある。そして、極め付けは杉原音との再会シーンだった。

音が同僚である船川玲美(永野芽郁)の穴を埋めるべく長時間勤務をして帰宅する中、捨て犬を抱いて疲れ果てて道端に座り込んでしまう。そこへ現れる練。彼女は声を振り絞って彼の名前と連絡先を教えてくれと懇願する。

ここで高良健吾はセリフを発せずに表情だけで彼女を受け入れる気持ちを表現していた。人間としての懐の深さ、俳優としての力量を感じた。それまではこのドラマに対して半信半疑なところがあったが、このシーンを見て安心した。まずは高良健吾が坂元裕二が描こうとしている世界観を理解したようだと。核がしっかりすれば、後はひきづられるようにして他のキャストも本領を発揮していくはず。

第3話の予告を見る限り、やっと月9らしいドラマチックな展開が待ち受けているようだ。もう大丈夫。『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』は高良健吾を中心として、ぶれずに良作の完成へと向かっていく。そして、視聴率は後からついてくる。最終的な着地点は平均13%前後あたりか?

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